書評・レビュー

世界を席巻するインドのDNA インドが進化する5つの理由/門倉貴史

書店で、本書とインドの衝撃の2冊が同時に平積みされておいたので、もう少しインドについて勉強しようと思い、購入。数日前に両方ともに読了したので、そのレビューを。 先に読んだ本書は、マクロな視点からインドの現状について書かれて一冊。 まず、本書で…

よつばと!/のだめカンタービレ

待望の「よつばと!」の新刊と「のだめカンタービレ」の最終巻が発売されていたので、早速購入。 まずは、よつばと!の感想。相変わらず面白い、というか「日常の非日常化」の技術が卓越しているなあと感じる。9巻の内容をものすごく大雑把に箇条書きすると…

SOSの猿/伊坂幸太郎

伊坂幸太郎の新刊、Amazonでは発売前でしたが、近所のTSUTAYAで平積みされていたので購入し、読了しました。 本作の主人公は二人、困った人間のことを見過ごせない遠藤二郎とシステム会社で品質管理部に所属する五十嵐真。 引きこもりの青年のカウンセリング…

楽天2009〜すべて見せます大躍進の軌跡

日本シリーズがすでに第二戦まで終わり、新庄と清原の衝撃的な解説(絶対、あの後すすきので盛り上がったんだろうなあ…写真誌に撮られていないのか。)で盛り上がっている中、都内の書店数店舗にいっても売っていなかった「楽天2009〜すべて見せます大躍進の…

週刊ダイヤモンド11月7日号「JAL国有化の罠」

金融屋として「再生タスクフォースが明らかにしたJALの実態バランスシート」という記事が気になったので、購入。 JAL再生タスクフォースの立ち上げから企業再生支援機構に支援の手が委ねられるまでの経緯 日本の法的整理・私的整理とアメリカのチャプター11…

終の住処/磯崎 憲一郎

積読状態だった第141回芥川賞受賞作を遅まきながら読み終えました。 30を過ぎて遅い結婚をした男性の半生を綴った作品でしたが、読みながら早く読み終えたくなる珍しい小説でした。 ほとんど他の登場人物との会話が存在せず、淡々とした語り口で綴られていく…

横道世之助/吉田修一

久しぶりに読んだ吉田修一作品は心地よい青春小説。 本書の構成は、1980年代に長崎から東京に上京した大学一年生の一年間を追ったメインストーリーと、 主人公が長崎時代や東京で出会った友人達による後日談の二部構成。 主人公は、都内の大学(作者の出身校…

生命保険のカラクリ/岩瀬大輔

ネットライフ生命の岩瀬さんが生保業界について書いている本。以前読んだ同様のテーマの「生命保険の罠」が面白かったこと、自分自身そろそろ保険加入を検討しなければいけない時期であること、また、岩瀬さんの本であるという3つの理由で購入。 「ハーバー…

まほろ駅前番外地/三浦しをん

第135回直木賞受賞作である「まほろ駅前多田便利軒」の第二段が発売されていたので、思わず手に取ってしまい、先ほど読み終えました。(宮崎駿の推薦帯がついていた「神去なあなあ日常」も気になったのですが…) 本作は、多田と行天の二人の便利屋、並びに、…

ソウルケイジ/誉田哲也

ストロベリーナイトに次ぐ姫川玲子シリーズ第二弾が文庫化されていたので、購入・読了。 連続する猟奇殺人事件という事件を中心とした前作に対し、本作は姫川玲子と日下部の対立した考え方をする2人の刑事や、事件に関係する登場人物の思考・行動に軸足が置…

無理/奥田英朗

奥田英朗の最新長編作。 舞台は、市町村合併にて誕生した東北地方の地方都市であるゆめの市。本作は、名前とは裏腹に希望が見出せないこの街に住む5人の老若男女の姿を描いた長編群像劇。 地方都市の閉塞感に対し鬱積とした思いを抱える地方公務員、女子高生…

ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない

リアルタイムでスレを追いかけていたこともあり、単行本は買わなかったのだけれども、文庫化されていたので購入。 2年前のものとは思えない懐かしさ。 相変わらず藤田さんはかっこいい。そして、井手のある意味で高いコミュニケーションスキルにしびれる。 …

Wii Fit Plus

貯まっていたヨドバシカメラのポイントでWii Fit Plusを購入。しばらく使っていなかったバランスWiiボードを引っ張り出し、久しぶりのチャレンジ。 ダイエット目標を達成しなかったことを最初に指摘されつつ、暗算しながら腰を動かす「腰フリ10」等、何種類…

TEST MATCH/宿沢広朗

このシルバーウイーク中に、先日も紹介した元ラグビー日本代表監督の宿沢氏関係の本を読み終えたました。 先日紹介した、「宿澤広朗 勝つことのみが善である 全戦全勝の哲学」がジャーナリストの視点から見た一冊だったのに対し、本作はどのような考えの下で…

ホリエモン×ひろゆき 語りつくした本音の12時間 「なんかヘンだよね・・・」

インターネット業界のトリックスターである2人による政治・社会・メディア・教育・IT・生活などの諸テーマについてのトークをまとめた一冊。「世間のルールや常識」を正しいことと思わないという点は共通してます。個人的に好きだったのは、P192 以下のくだ…

Gボーイズ冬戦争―池袋ウエストゲートパーク〈7〉/石田衣良

池袋ウエストゲートパークの第7弾が文庫化されていたのを上記のTSUTAYAで購入。先日の「月光」があまりに読後感が悪かったので、単純にエンタテインメントとして楽しめる小説が読みたいと思っての購入。 主人公の真島誠は、本作も池袋の街のトラブルバスター…

その数学が戦略を決める/イアン・エアーズ

数々のデータ分析に基づき、意思決定や政策提言等を行ってきた著者が、データ分析を駆使した「絶対計算」を通じ、問題解決を図ることの重要性を説いた本。 まず、前半部分では、経験や勘に頼った従来の「専門家」による意思決定よりもデータを駆使した意思決…

月光/誉田哲也

そんな楽天の試合を見ながら読んでいた一冊。読んだことを後悔してしまう程、救いがないという点で痛々しい一冊。 同級生の運転するバイクにはねられ死んだ姉の死亡の真相を妹が突き止めるというストーリーを、数人の関係する人物の独白によるカットバック形…

あるキング/伊坂幸太郎

待望の伊坂幸太郎の新作小説。 弱小球団「仙醍キングス」の熱狂的ファンである両親の下に生まれ、弱小球団を救うプロ野球選手となるべく育てられたた主人公「山田王求」をめぐる伝記風物語。 物語は大きく3部構成。出生から天才野球少年として知られるように…

きつねのはなし/森見登美彦

先月文庫化された森見さんの小説集。4作の中編小説が収められた連作小説集。とはいいつつも、他の連作小説に比べ各作品ごとの関連性は薄く、各作品ごとに独立している印象を受けます。(つながっているようなつながっていないような・・・このあたりは人によっ…

上島ジェーン

ある意味気になっていた上島ジェーンのDVDがレンタル開始になっていたので早速レンタルし、観賞。 上島竜平がサーフィンを覚えようとするひと夏を描いたドキュメンタリータッチの映画。 主人公である上島竜平は、女の子の前ではカッコつける反面、なにかと理…

鈴木敏夫のジブリマジック/梶山寿子

スタジオジブリの名プロデューサーである鈴木敏夫氏の仕事術を周囲の証言を中心にまとめた書籍。 結論から言うと、昨年出版された同氏の「仕事道楽―スタジオジブリの現場」を読んだ上の副読本として楽しむのが適切な一冊で、仕事術やビジネス手法を学ぶため…

宵山万華鏡/森見登美彦

先月発売された森見登美彦の新刊を読了。京都で開かれる祇園際の前夜祭である「宵山」を舞台にした6編の小説からなる連作小説集です。 京都という独特の雰囲気を持つ街、そこに非日常的な「祭り」のエッセンスと万華鏡という媒介物を与えることで、従来の森…

武士道エイティーン

7月30日に発売された武士道エイティーンを読了。 本作は、過去の2作(武士道シックスティーン、武士道セブンティーン)に比べ、主人公である香織と早苗の二人の描写が少なく、その分、名脇役的な存在のキャラクターについて章立てを分け描く形式を採用して…

書評:完全版下山事件 最後の証言/柴田哲孝

今年の年初に読んだTENGU以来柴田哲孝さんの本を読もうと思っていました。その中で本書をチョイスした理由は2つ。モーニングで連載されちょうど単行本が発売されたBILLY BATの題材が「下山事件」だったことと、昔習ったりしたけれどもよく事件のことは知ら…

映画:ハゲタカ

映画「ハゲタカ」を見に行ってきました。 今回のハゲタカは日本の自動車メーカーを買収しようとする中国系ファンドの「赤いハゲタカ」と日本のハゲタカ「鷲津ファンド」との戦い。 結論から先に言うと、最終的な鷲津ファンドの逆転劇は面白かったですが(手…

映画:ハゲタカ

映画「ハゲタカ」を見に行ってきました。 今回のハゲタカは日本の自動車メーカーを買収しようとする中国系ファンドの「赤いハゲタカ」と日本のハゲタカ「鷲津ファンド」との戦い。 結論から先に言うと、最終的な鷲津ファンドの逆転劇は面白かったですが(手…

映画:グラン・トリノ@TOHO CINEMAS ROPPONGI

予告編を見て気になっていたグラン・トリノを遅ればせながら見に行ってきました。TOHO CINEMASの4番スクリーンと収容人数は少ないシアターでしたが、土曜の昼下がりに8割以上の座席が埋まっていました。半数が40代以上と年配の方が多い印象でした。 内容は…

映画:グラン・トリノ@TOHO CINEMAS ROPPONGI

予告編を見て気になっていたグラン・トリノを遅ればせながら見に行ってきました。TOHO CINEMASの4番スクリーンと収容人数は少ないシアターでしたが、土曜の昼下がりに8割以上の座席が埋まっていました。半数が40代以上と年配の方が多い印象でした。 内容は…

僕たちいわばサラリーマンです。 竜平会 出世術のすべてがここに

ダチョウ倶楽部の竜ちゃんを中心とした芸能界の「飲み会集団」、竜平会。元U-turn「土田」、「劇団ひとり」、元猿岩石吉」、デンジャラスといった主力メンバーの多くは一時期テレビにあまりでられないような不遇の時代をすごしておりました。ただ、現在、数…