TEST MATCH/宿沢広朗

 このシルバーウイーク中に、先日も紹介した元ラグビー日本代表監督の宿沢氏関係の本を読み終えたました。

 先日紹介した、「宿澤広朗 勝つことのみが善である 全戦全勝の哲学」がジャーナリストの視点から見た一冊だったのに対し、本作はどのような考えの下で日本代表監督として勝ちある勝利(スコットランド戦、ワールドカップジンバブエ戦)を得たのか監督自らがその考えについて述べた一冊で、元々は1991年に刊行されたものです。

 やはり読んでいて面白いのは、20年近く前の段階で「戦略・戦術・情報」の3つ重要視する発想がなされていること。さらに言えば、単純な精神論を否定し、選手のモチベーションアップのための手法ですら、戦略的に行われているというところが印象的です。

 他にも一次情報の大切さや情報の活用法等、ビジネスでも通じる考え方が多々存在しております。ラグビーに関する知識がないと読みにくい部分は存在しておりますが、そういった点を除いた「一流の思考法」の本としても完成度が高い一冊だと思います。また、予備知識という点では、前述の「宿澤広朗 勝つことのみが善である 全戦全勝の哲学」と合わせてよむと理解度が高めると思いますので、興味のある方は両書ともよむことをおススメします。

 

TEST MATCH―宿沢広朗の「遺言」 (講談社+α文庫)

TEST MATCH―宿沢広朗の「遺言」 (講談社+α文庫)

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