週刊ダイヤモンド11月7日号「JAL国有化の罠」

 金融屋として「再生タスクフォースが明らかにしたJALの実態バランスシート」という記事が気になったので、購入。

  • JAL再生タスクフォースの立ち上げから企業再生支援機構に支援の手が委ねられるまでの経緯
  • 日本の法的整理・私的整理とアメリカのチャプター11との違い
  • タスクフォースによるDDの結果(修正B/S、利益改善シナリオ等)
  • ANAとの定量比較データ

等々、約30ページの特集は充実した内容で、また図表が効果的にちりばめられており、非常に良くまとまっていました。

 特に、事業再生に関する「教材」の部分と、タスクフォースから企業再生支援機構に主導権がうつるまでの駆け引きの2点は非常に面白い。(政策投資銀行の立場や、タスクフォースでDDを行った会社の目論見等、外部の立場からは色々と考えられ非常に興味深い展開となってます。)

 結局のところ、現行法ではカバーしきれない年金債務の給付額の削減をどのように行うか(最終的には優先株にするしかないような気がしてますが)が腕の見せ所になるのではないかと思われますが、この一ヶ月位は目が離せない展開となりそうです。