世界を席巻するインドのDNA インドが進化する5つの理由/門倉貴史

 書店で、本書とインドの衝撃の2冊が同時に平積みされておいたので、もう少しインドについて勉強しようと思い、購入。数日前に両方ともに読了したので、そのレビューを。

 先に読んだ本書は、マクロな視点からインドの現状について書かれて一冊。

 まず、本書では第一章において、インドが進化する理由を

  • 政治的な安定性
  • 中産階級の台頭による消費マーケットの拡大
  • 中長期で巨額のお金が動くインフラプロジェクトが目白押しとなっている
  • 人口の増加傾向
  • 経済全体の効率性の高まり

 と位置づけ、それらの理由をデータを交え書かれております。その上で第二章以降で、

  • 国内の主要産業
  • 欧米とインドの関係
  • ITとインドの抱える諸問題
  • 日本におけるインドとの関係強化の必要性

といったテーマが、第一章の前提条件を交えながら、説明されていきます。

 印象としては、非常にコンパクトにまとまっているというところ。また、よく話題に上がるITや教育といった点に限られず、電力と中心としたインフラの問題などについても書かれており、網羅的な印象を受けました。インドについて知ろうとする本として入門書として程よい一冊ではないでしょうか?