書評:お金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践/勝間和代
本日続けての書評は、前のエントリーでも述べた「金融リテラシーの必要性」についての本
2008年1月現在、Amazonでベストセラーになっている勝間和代さんの書籍。ほぼ二年前に受けた研修の中で、当時JPモルガンのアナリストだった勝間さんが講演に来たことがあます。(ちょうど「インディでいこう!」を出版された頃 *1)
なんかオーラがあって、パワフルで早口な人だなあ(*2)と思い、当時からRSSリーダーでBlogは読んでいたのですが、気がついたらベストセラーを世に生み出しまくるようになっていました。
正直、書店にて本のタイトルだけ見た時は「さおだけ屋はなぜつぶれないのか」の流れ以降よくあるタイトルで、敬遠してしまっていたのですが(こういったタイトルは賛否両論だなあと個人的には思います。買う人が多いのだと思いますが、個人的には安直な印象がしてしまいます。)、様々なブログにて好意的な書評が多かったため、購入しました。
内容としては、大きく3つにわけられます。
その中でも従来の日本人の資産形成方法についての問題点を指摘しつつ、敬遠されがちな投資信託を活用するのが、まずはいいのではというように述べられています。。
各章の内容は、非常に読みやすいです。その理由としては
- 論理的でありながら平易な文章で書かれている。
- 具体的な数字を交えて書かれている
- 原則やポイントを3つや5つといった形で箇条書きで示していること。
といったことが挙げられますが、「自分の得意とすることを誰もがわかる文章で述べている」という点で、教科書として本当に素晴らしいです。
自分なりに試行錯誤しつつ運用をやっている身(*3)からするとそこまで目新しい内容は書かれていないというのが正直な所ではありますが、誰もがもつべき内容が書かれております。
「投資は怖いからしない。だから、「貯金」と「保険」と・・・将来は家かマンションを購入したいなあ」と漠然と考えているような方に対して間違いなくオススメできる一冊です。
*1 「イノベーションのジレンマ」を紹介されていたのを覚えてます。個人的には事前質問項目で「MNPが固定通信にもたらす影響について」と書きました。(限定的だが、ネガティブであるのは間違いないというような回答だったと記憶してます。)
*2 「プロフェッショナル仕事の流儀」にでていたDeNAの南場社長の話し方を見て、似ていると感じました。「マッキンゼーに所属する女性の話し方は似てくるのかなあ」とすごい漠然とした分類をした記憶があります。
*3 「海外の投資信託を中心とした分散投資をする。」「投資信託にあたっては、手数料が少なくなるような工夫をする。」「個別株は基本的にやらない。」「生命保険は必要性がないので入らない。」「レバレッジを利かせる形の投資は自分が許容できるリスクを超えているので、やらない。」など、自分なりのルールを少しずつ考えて運用をしているつもりです。