トイ・ストーリー3@TOHOシネマズ有楽座

 遅ればせながらトイ・ストーリー3を見に行ってきました。人気シリーズの三作目と言えば、賛否が分かれやすい作品が多いですが、本作に関しては「パーフェクト」と言っていい素晴らしい出来でした

 ストーリーは、前作から10年以上の時が経ち、持ち主のアンディが大学生になるという設定。

 大学生になり寮生活を送るため家をでることになったアンディは、部屋のおもちゃの整理をすることになります。アンディは一番のお気に入りだったウッディだけを持って行き、バズを含めた他のおもちゃは屋根裏部屋に保管させようとしましたが、母親の手違いでバズたちは捨てられそうになります。その後、なんとか抜け出し、おもちゃ達は自分たちで遊んでくれる子どもがいるという託児所に向かいますが、そこで波乱が待ち受けており、最終的にアンディのおもちゃたちは、アンディのもとに帰ろうとする展開。

 本作に関して素晴らしいと思った点について。

 まずは、前作までのテイストを踏襲した上での映像作りのクオリティの高さ。トイ・ストーリーの世界観を活かしながら映像のクオリティを高めていくその技術力の高さには感嘆させられるばかりです。

 次に素晴らしいのは、各おもちゃならではの特徴・設定を活かしてストーリーに盛り込んでいる設定の丁寧さ。細かいかもしれませんが、映画としての出来はこういった細部に宿るとも思っている立場としては非常に面白かったです。

 そして、何より素晴らしいのは、「おもちゃは子供がみんなで楽しく遊ぶためのものであり、子供の想像力を豊かにするものである」といったことを徹底的に追求したストーリー作りがなされていること。

 全てのおもちゃ達についての最終的な扱いだったり、感動のクライマックスだったり、エンドロールだったり、象徴的な場面はいくつもあります。ただ、いずれのシーンにおいても、上述のおもちゃに対する哲学が徹底して貫かれており、見ている側に伝わるものが大きくなっておりました。

 間違いなく2010年最高の作品でしょう。まだ観に行っていない方はぜひ観に行ってください。ただ、ハンカチは忘れずに。