フジファブリックpresents フジフジ富士Ｑ＠富士急ハイランドコニファーフォレスト（後編）

氣志團の後、再度セットの転換が行われた後半戦、トップバッターはTRICERATOPSの和田さん。選んだ楽曲は「Strawberry Shortcakes」と「陽炎」。不思議にハマッており、それ以上にカッコいい。特に陽炎のカッコよさは文句なしで、「あー、スターだなあ」とシミジミと思ってしまいました。個人的にはベストアクトでした。

続いては、ベテラン真心ブラザーズ。楽曲は「TEENAGER」と「線香花火」。線香花火では、スカパラホーンズを交えての演奏です。線香花火は昨年の「真心の先輩風でビュービュー」聴いていたので予想通りでしたが、TEENAGERもYO-KINGのボーカルにバッチリで気持ちがイイ。ただ、皆がヘンテコな曲というように上げきらないという不思議な感覚で終わりました。

その不思議なテンションに引き続いてはスカパラホーンズによる「Surfer King」。誰がボーカルをと思っていたら、まさかのインスト＋コーラス。思わず苦笑しつつ、確かにこの曲はどのアーティストでも難しいよなあなどと考えてしまいました。

ベテラン勢による男臭いステージに続いては、紅一点のベテランPuffy。歌うのは過去に志村が提供した「DOKIDOKI」と「Bye Bye」の２曲。圧巻だったのは、セルフカバーをされることにイチャモンをつけたり、歌詞の内容が実話かどうか志村に尋ねたエピソードを話したりした後に演奏した「Bye Bye」。Puffyの歌い方のせいか、素っ頓狂で少し悲しそうな顔をしている志村が目に浮かんでくるような気がしました。ニューアルバムで志村バージョンを聴くのが楽しみで仕方がありません・

Puffyに続いては、Great3の片寄明人。1stアルバム「フジファブリック」のプロデューサーだったということで、同アルバムの中から「花」「サボテンレコード」の２曲を日暮れ時に合わせ、しっとりと聞かせてくれました。

続いて、外が暗くなってきた中、吉井和哉が登場します。見事に「マリアとアマゾネス」と「Anthem」を重厚に歌いあげてました。夕闇が迫る中、会場中に響く吉井和哉の歌声はやはり切なげでしたが、同時になんと贅沢な場にいるんだろうという気持ちにさせてくれました。

トリはくるりの二人。選んだのは「Sunny Morning」。不思議な転調をする歌いづらい曲を選んで演奏する相変わらずのくるりらしさに苦笑しながら、岸田と山内総一郎のギターバトルを楽しみます。（この曲では、ベースの加藤がギターになってました）

そして、もう一曲は岸田がラジオでフジファブリックを知って気に入ったという「銀河」（くるりの佐藤君が珍しくギターを弾いてました）。また、アッパーなんだけれどもアッパーになりきれない「ヘンテコな」楽曲で本編を終えます。

アンコールは２曲。まずはニューアルバムに収められている「会いに」を山内総一郎ボーカルで。他のボーカリストが歌るのではなく、他のメンバーが歌う姿はやはり不思議な感覚になってしまいました。

そして、最後は事務所（SMA)の顧問であり、このイベントのきっかけになった奥田民生による「茜色の夕日」。悲しい歌だけれども、力強く歌い上げるその姿は後輩に何かを伝えようとするような気がしてしまいました。

最後はメンバー三人が前にでて挨拶。その後は若者のすべてをBGMとした出演者を紹介するエンドロールが流れ、続いて花火が打ち上げられ、イベントが終了。

これから真夏のピークを迎える中で見る今年最初の花火は、若者のすべての世界とはちょっと違うけれども、そんなちょっとズレた季節感を含め「志村っぽいなあ」と思わず顔が浮かんでしまうような終わり方でした。

本当に忘れられない楽しく、記憶に残るイベントでした。

MUSIC(期間生産限定盤)