レビュー:新任マネジャーの成功条件と失敗要因 from HBR2009年2月号

 ハーバード・ビジネス・レビューの今月号のテーマは「人を動かすリーダーシップ」。その中で表題の記事が現在の職務とも関係があり、非常に面白かったです。

 本稿では、まず、新任マネージャーの行動を

  • 組織になじむ
  • 内部を把握する
  • 組織を新しいものに作り変える
  • 取り組みを総括する
  • 更なる改善に取り組む

 という5ステップに分類し、その上で成功・失敗の可能性をわける要因を

  • 過去の経験
  • 担当職務における建て直しの必要性
  • マネジメントスタイル
  • 個人的なニーズ
  • キーパーソンとなる上司や部下との関係
  • 上司のマネジメントスタイルと自身のマネジメントスタイルとの整合性

 といった内容に分類しております。

 中でも、興味深かった点をいくつかピックアップすると、以下のようなことがあげられます。

  • 成功する新任マネージャーは、まず、自らの経験がある分野から変革する。理由としては、信頼の確立を確実なものとするためだが、みずからが外部から来た人間の場合は、しかるべき学習をするまでは大きな改革には着するべきではない。
  • 事業を立て直す場合は、組織になじむ段階でよく多くの時間を費やしている。また、施策を2段階(応急処置、抜本改革)と分けて考える。大きな方向性を定めた上で、その方向性の中で修正を行う前提で仕事を行う。

  自分自身の仕事としては、3-6ヶ月の間でStep2までを行い、後は投資先の担当者が行うのをフォローするという形であり、純粋な新任マネージャーとは立場が違うのですが、ちょうど投資先の改善計画に着手する段階ということもあり、非常に考えさせられることが多い記事でした。