社会人になって読んでよかった本5冊

 社会人生活5年、二度の転職を経た中で、読んでおいてよかったと思える本がかなりありますが、今回はその中でも5冊、をリストアップし、一度まとめてみることにしました。といっても、「イノベーションのジレンマ」や「ブルーオーシャン戦略」といったコンセプトに関するような種別の本や、Life Hack系の本ではなく含まず、純粋に社会人として生きる中で一つの指針となるようなものを選んでみました。

 

 まずは、以下の二冊



 

 前者の大前さんの本は、新卒時代に勤めていた通信会社でそこそこ満足して仕事をしていた時に読み考えさせられた一冊。21世紀にはプロフェッショナルなビジネスマンが台頭する時代になり、そのために身に着けるべき「先見力」「構想力」「議論力」「矛盾対応力」「継続学習力」という5つの力について描かれております。

 後者の丹羽さんの本。伊藤忠商事の社長就任や不良債権の処理等といった社長としての「決断」や過去自らの「決断力」がどのように培われたかについてかかれております。こちらの一冊に関しては大前さんの本に書かれているようなコンセプチュアルな能力に加え、決断することの必要性を感じさせてくれます。

実際、本書の影響もあり、経営者やマネージャーとしてのパワーを図る指標として「決断力」を見るようにしていますが、やはり決断力があるタイプの人と仕事をする方がお互い気持ちよく仕事ができているので、間違いなく大切な能力だと思っています。(ちなみにもう一つの能力は「現場力」。現場の細かい部分について把握できているかという所は確実にみるようにしています。)

 

次は仕事をやり遂げる際やプロジェクトに向かう前に読む2冊。



  

 どちらの本も「ターンアラウンドマネージャー」の立場として、苦境にあった企業をどのようにして立て直していったかについてかかれておりますが、ただ勇気付けられるだけではありません

 設定された期限の中で、「何が解決すべき問題であるか」「重要視すべきKPIは何か」を把握した上で、自信を失っている会社の中に希望を見出し周りを巻き込んでいくかといったノウハウがリアリティある言葉で書かれており、非常に有用です。

 と同時に、困難なプロジェクト等があると、つい目の前の作業に取り掛かってしまうあまり、全体像が見えなくなってしまうことが多くなる中で、一度立ち止まり、自分のすべきことを把握しなおすことの重要性を学ばせてくれます。

 

 そして、最後の一冊は、社会とのかかわりを考える際に読むべき一冊。 



 マイクロソフトの要職の立場を捨てた著者が、社会企業家としていかに活動していったかについて書かれている本書は、ビジネスマンとしての立場を超え、自分が社会の一員として何をすべきかといったことを真剣に考えさせてくれます。ビジネスとNPOは相反するものではなく、両立し、補い合えるものであるという考え方も非常に勉強になりました。

 最後に少しまとめを。  

 上記5冊はノウハウというよりも「生き様」にフォーカスされています。  もちろん、それぞれの本において思考方法や行動方法などについては書かれていますし、様々なフレームワークを学ぶことは重要かと思います。

 ただ、そういったフレームワークよりも大事なことがあります。それは仕事は人と人との関係性で成り立つもの。パートナーとの間で適度な緊張感の下、気持ちよく仕事ができることがアウトプットを最大限にでき、継続的にいい仕事が生まれ、能力が高まっていくものだと思いますので。