法事

 日曜日、母方の祖父の十三回忌のため、前に済んでいた家の近くまでいってきた。8年ぶりに訪れた最寄駅周辺は、ディテールは変わりつつも、全体的な印象はあまり変わっていなかったが、そのことが少し不思議に思えた。

 自分の名づけ人でもある祖父は、自分が高校三年の秋に亡くなったのだけれども、13回忌という言葉以上に、干支が一回りしたという事実に驚くとともに、気がついたら人生の1/3以上を祖父のいない世界で過ごしていることも感慨深く思えた。

 法事自体は1時間程度で終わったけれども、数時間にも感じる程、考えることが多い時間で、故人を偲ぶことは自らを省みることであるようにも思えた。