コミュニティFMのサイマル放送

 二日連続でITmedia関連記事です。

“地域密着ラジオ”をネット同時配信 JASRACなどと交渉成立

 コミュニティーFMの連合体によるラジオのインターネット配信についてのニュースですが、勉強になります。具体的には本文で、以下のように書かれている課題をクリアしたこと。


 ラジオ放送をネット配信する際に、大きな課題が2つある。(1)番組で流れている楽曲について、ネット配信用の著作権処理が必要、(2)システム構築の費用負担や運用の負担が大きい――という点だ。

 個人的にビジネスにおいてJASRACのネットワーク課と交渉した経験もありますし、配信関連のシステムや通信会社で営業をしていたこともあるので上記の2つの課題についてはそれなりに対応方法も知っております。

 対応方法といっても、(1)についてはルールに基づいて誠実に交渉をすること(彼らのルールに納得できるできないはと言うのは別です。実際に話をするといい人たちです。)、(2)については、多少の安定性は犠牲にしつつも配信にあたって一番のコストとなる回線費用を安価なベストエフォート回線を使うことでカバーする、というあまりひねりのないものです。(P2Pという解決策もあるかもしれませんが、独自接続1000人程度のラジオであれば・・・という気がします。)

 ただ、特に(2)に関しては結構問題になる場面があります。それは安定性。

 旧来の放送に比する安定性を求めようとすると難しいと思うのですが、インターネットで聞いているリスナーはWeb等で安定性や時報に対しての注意をすることで十分対応できる気が正直な所しております。

 そういった意味で、既存のFM局やAM局がどこまでの判断をできるかはわかりませんが、この動きは一つの試金石になるのではないでしょうか?今後の展開が楽しみです。